素をたいせつに自分サイズの暮らしを楽しむ【aisuの家】が、今、少しずつ形になってきています。
「どんな暮らしに、どんな木が合うだろう?」と、家づくりにかかせない「木」のことを考える時間が、最近、増えています。
新しい住まいのことを考えるとき、こんな暮らしがしてみたい、と思いをはせることがありますよね。でも具体的にどんなものを集めれば理想の暮らしができるのか、なかなかイメージをすることは難しいものです。
誰もが憧れるような素敵な暮らしをおくる人も、そんな暮らしに突然ぽんと身を置かれたわけではありません。
自分の好きなものを少しずつ集めていく。そうして、自分らしい自分サイズの心地よい空間が、ひとつひとつ生まれていきます。
「好き」という気持ちを頼りに、まずはたくさんのものを知ったり触れたりしてみる。きっとそれが心地よい暮らしをみつける、いちばんの近道だと思います。
今回はそんな家づくりにかかせない、「木」について考えてみたいと思います。
たっぷりの木に囲まれた暮らしは、特別気持ちの良いもの。心地よい空気に包まれ、あたたかみや柔らかさを感じることができます。
でも、ひとくちに木と言っても、いろいろな種類があるのがおもしろいところ。それぞれの木の個性を、ひとつひとつ比べてみたいと思います。
まずは「床材」に使われる木の種類。素足で歩く木の床は、肌触りや質感にもこだわりたいところ。
並べたのは、スギ・ナラ・カラマツの3種類です。
まず最初のこちらは「スギ」。
日本の木としてよく知られている「スギ」は、柔らかさが特徴です。
柔らかなぶん空気をたっぷりと含むので、冬でもあたたかいのが嬉しいところ。温かみのある手触りを楽しめます。
スギは経年変化によって、次第にシルバーグレーに変化していきます。
比較的傷が付きやすい木ですが、暮らしの中で付いた傷もまた、良い味わいとなっていきます。
つづいてこちらは「ナラ」。
時間をかけてゆっくりと成長する広葉樹のナラはしっかりと目がつまっていて、堅く丈夫な木材です。
重量があって傷がつきにくいのがポイント。スギと比べて空気をあまり含まないので、肌触りは少し冷たい印象です。
木目のきめが細かく、どんな空間にも馴染みやすい、すっきりとした色味も特徴です。
次は「カラマツ」。
カラマツも日本の木ですが、スギやヒノキと比べるとあまり使われることの少ない珍しい木材です。
スギよりも堅く、ナラよりも柔らかい、バランスの良さが特徴で、針葉樹らしいはっきりとした木目がポイント。
また、使い込んでいったときの経年変化が一番楽しめるのがカラマツで、少しずつ赤みを帯びて木の風合いが増していきます。
毎日、足に触れる床材は、住まいの中でも大切な存在です。見た目とともに、それぞれのもつ特徴を比べて、自分にあった床材を選んでみるのも楽しい時間ですね。
また、スツールや収納ラックなど、aisuの様々なアイテムにも木はたっぷりと使われています。
無垢材が多く用いられる床材と比べて、家具に使われる木材は耐久性が高く、反りが生まれないよう工夫された構造のものが多いのが特徴です。
まずこちらは、「シナ合板」。
収納棚などでよく使われるシナ合板は、シナノキ(榀の木)を薄く切った板を表面に貼った木質ボードのこと。横から見ると構造がよくわかります。
木目が柔らかな印象で、色が明るく白い壁とも合ってどんな空間にも馴染みやすい。ナチュラルな雰囲気が気分を高めてくれます。
次に、こちらは「タモ積層材」。
ナラと同じく広葉樹のタモは、きめが細かくすっきりとした木目が特徴です。
堅く丈夫な木材で、家具によく使われるのがこちらのタモ材。
断面をみるとわかるように、積層材は無垢の角材をつなぎ合わせたもので、反りが生まれにくく家具に適した素材です。
木目の異なる小さな木が並んだ姿も、なんだかかわいく感じられます。
続いてこちらは、「構造用合板」。
aisuの「収納ラック」や、「組み立てベンチ」にも使われている素材で、木そのものを感じることのできる、味わい深い木目が特徴です。
構造用合板は、言葉のとおり住宅の構造材として使われるもので、とても丈夫です。
そのままではザラつきが多い合板ですが、丁寧に磨きをかけることで肌触りがなめらかな、心地の良い素材となります。
家の中に自然が取り込まれているような、そんな味わいのある木材です。
最後は「パイン積層材」です。
海外で育つパイン材ですが、スギやヒノキのように成長が早いことから、軽く柔らかな木材です。aisuのキューブボックスにも使われています。
スギやヒノキと比べて白味が強く、ナチュラルな印象を持つのがパイン材の特徴です。
スギと同じく、空気を多く含むことからあたたかみのある木材として広く親しまれています。
木のぬくもりは、暮らしに心地よい空間を生み出してくれる。心豊かになる家づくりには、かかせない素材です。
それぞれの個性を感じながら、自分サイズに合う木をぜひじっくりと選んでみてくださいね。