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コラム
aisuの家が大切にする「階段」デザインのルール

階段は日々の暮らしの中で何度も行き来する、家の「動線」の要(かなめ)のようなもの。家族が毎日昇り降りし、ときに立ち止まり、ふと景色を眺める場所にもなります。だからこそ、aisuの家づくりにおいて、階段のあり方にも大切にしているルールがあります。
aisuの家は、1階と2階をあわせて約23坪。家族4人までを想定した、自然と共に暮らせるコンパクトな住まいです。子育て中のご家庭から、ご夫婦ふたりの暮らしまで。時代とともに変わる家族のかたちにも、柔軟に対応できるサイズ感です。
限られた広さのなかで部屋をいくつも連ねてしまうと、どうしても窮屈な印象の家になってしまいます。だからこそaisuの家では、コンパクトな家でものびやかに暮らせるように、部屋をどう分けるかではなく、ひとつの空間をどう仕切るかを考えてプランニングしていきます。
そこで、大きな役割を果たすのが 「階段」 です。一般的な家では、階段は廊下の一角に設けられることが多く、各部屋を分けるための導線として使われます。しかし、aisuの家の階段はいわゆる「リビング階段」が基本。限られた広さの家では、階段を廊下に配置してしまうと、それだけで家が狭く感じられてしまいます。あえてLDKの中に階段を取り込むことで、空間に“広がり”をつくることができるのです。
リビング階段の上には、2階のフリースペースへと続く吹き抜けが生まれます。この吹き抜けが、空間に立体的な広がりをもたらすと同時に、2階からの自然光を1階へと届けてくれるのです。室内全体が明るくなり、日中の過ごしやすさにもつながります。

aisuの家では、階段の位置にもルールがあります。それは「なるべく入口に近い場所に配置する」ということ。こうすることで、リビングの奥に落ち着きのあるアルコーブ空間(こもり感のある居場所)をつくることができます。入口側に階段があることで、生活動線もスムーズになり、構造的にも無理のない配置になります。

「リビング階段」「入口付近に配置」という2つの階段ルールをもとに設計を行うことで、コンパクトでも豊かに暮らせる、開放的で居心地のいい空間が生まれます。階段ひとつにも、aisuの家らしい「これがいいよね。」が詰まっています。