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安心は、見えないところから。aisuの家の構造のはなし

暮らし方
安心は、見えないところから。aisuの家の構造のはなし

家づくりを考えるとき、まず思い浮かぶのは、間取りやデザインかもしれません。どんな空間で、どんなふうに暮らしたいか。そこに目が向くのは、とても自然なことだと思います。

けれど、長く安心して暮らすことを考えはじめると、どうしても気になってくるのが、完成後には見えなくなる部分です。そのひとつが、「構造」。家を静かに支え続ける、大切な土台の部分です。

木の産地として知られる天竜には、昔から質の良い木があります。ただ、その「良さ」を構造材としてどう伝えるかは、長い間の課題でもありました。感覚的には信頼できる。でも、数値として示せない。その曖昧さが、ずっと引っかかっていたのも事実です。

aisuの家では、これまで構造材に集成材を採用してきました。品質が安定していて、構造計算としっかり連動できること。金物工法とも相性がよく、設計通りの強さを現場で再現しやすいこと。目に見えない構造だからこそ、感覚ではなく、根拠をもって組み立てられる材料を選んできました。

そんな中で、天竜ヒノキがJAS材として本格的に流通しはじめるという話を聞きました。地域ぐるみで取り組んできた結果、ようやく構造材としての性能を、きちんと数値で示せるようになりました。待っていた変化が、少しずつ現実になってきたと感じています。

JAS材は、強度や品質が一定の基準で管理された木材です。構造計算と結びつけることで、理屈として成り立つ構造をつくることができます。金物工法によって接合部の断面欠損を抑え、必要な強さを確保する。その積み重ねが、地震への備えや、将来の安心につながっていきます。

そして木にも、それぞれ性格があります。ヒノキは人工乾燥に向き、品質を安定させやすい。一方で、杉は時間をかけた天然乾燥のほうが負担が少ない。無理をさせず、素材に合った方法を選ぶことも、家づくりには大切だと感じています。

こうした背景を踏まえ、aisuの家では、構造材の標準を見直すことにしました。これまでの集成材から、天竜ヒノキのJAS材へ。地元の良材を、確かな性能とともに構造体に使えるようになったことは、私たちにとって大きな意味を持っています。

高い性能を目指すこと自体が目的ではありません。大切なのは、家族が安心して、無理なく、長く暮らしていけること。そのために、どんな選択を重ねていくか。aisuの家は、これからも目に見えない部分にこそ丁寧に向き合いながら、住まいの標準を整えていきます。